毎週の説教メッセージ

off キリストの死にあずかる

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説教:最上 光宏 牧師

ローマの信徒への手紙6:1-7

 「西欧の文化が<罪の文化>であるのに対して、日本の文化は<恥の文化>である」と述べた心理学者がいます(ルース・ベネディクト「菊と刀」)。これは、日本人のものの考え方や判断の基準が、他人の目や世間体であり、神ではないという指摘です。日本人の罪意志の希薄さを示した言葉です。ローマの信徒への手紙は、人間の罪を厳しく問題にします。「神の義」が主題だからです。人間の罪は、いくら自分の内面を見つめても、自分の力で知ることはできません。人から指摘されて気付くこともありますが、それを素直に認められないのが私たちの罪です。

 私たちは「神の義」の前に立たされて初めて自分の罪に気付かされ、おののくのです。しかもその神の義は、罪ある私たちを怒り裁く義ではなく、イエス・キリストの十字架の死と復活によって、私たちの罪を赦し義と認めてくださる義なのです。私は主の苦難を偲びつつ、「受難節赦されて知る 罪の深さかな」という句を詠みました。下手な句ですが私の率直な実感です。ローマ書6章は、洗礼の意味について述べられている箇所です。洗礼が「キリストの死にあずかり、キリスト共に死に、キリストと共に新しい命に甦ること」と述べられています。私たちの罪のために犠牲となられたキリストの死を虚しくしてはならないのです。

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