毎週の説教メッセージ

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説教:最上 光宏 牧師

ローマの信徒への手紙11:1-10

 「神はご自分の民を退けられたのであろうか」。このパウロの問いは深刻です。愛する同胞が神に見放され、見捨てられたのか?パウロは「決してそうではない」とそれを打ち消し、「わたしもイスラエル人で…」と自分自身が救われている恵みを述べています。神がこの自分に対して示して下さった愛と恵みとを思うとき、神が同胞を見捨てるなどということは、全く考えられないことであったのです。この発想の仕方は大切な視点だと思います。この世に様々な不条理なことがあります。災害や戦争への危機、病や家族の不幸など… そのような中で、神はそれでも愛なのか? とふと思うことがあるかもしれません。しかし、これまで神さまが「私」を選び、私のために為してくださった数々の愛と恵みを想起するとき、神が親しきものを見放したり、見捨てたりするという疑いは、霧のように消えてしまうのです。

 パウロは預言者エリヤの例を引いて、孤立無援の状態で異教のバアル礼拝と闘い王妃イゼベルに命を狙われたエリヤに、神は「バアルに膝をかがめない7千人を残しておいた」と語られたことを示めされました。神は、神を愛する者を、決して見放すことも見捨てることもないのです。残された少数の者を通して、大きなみ業をなさるのです。残された者に希望があるのです。

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