毎週の説教メッセージ

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「主が来られるときまで」

最上 光宏 牧師

ヤコブの手紙5:7-19

「主が来られるときまで忍耐しなさい」。ヤコブは恐らく、各地に離散して迫害等の苦しみに遭っているキリスト者たちに、語りかけているのです。「忍耐しなさい」と。原発の事故のため、郷里に帰れず各地に避難している人たちの声が、本になりました。『これでも罪を問えないのですか』というタイトルのこの本の中で、小学1年の男の子が、仲良く暮らしていた友だちや先生と別れて3度も転校しなければならなかった悲しみ、大事にしていた猫や山羊たちを家に残してきた寂しさを、「悲しいです。家に帰りたいです」と訴えていました。このような忍耐を強いられている人たちがまだ何万といることを思うと、オリンピック誘致どころではないという気がします。いまは忍耐のときです。ヤコブは、農家の人たちが雨を待ち望む思いや、預言者やヨブの忍耐に触れつつ、主を待ち望む希望について語るのです。パウロはコリント人への手紙(1)の中で「神は真実なかたです。あなたがたを耐えられないような試練に合わせることはなさらず、試練と共に、それに耐えられるよう、逃れる道をも備えていてくださるのです」(10:13)と述べています。「逃れる道」とは苦しみからの逃避の道ではありません。神ご自身が私たちの苦しみを担い、私たちと共に歩んでくださるということです。ここに私たちの希望があり、耐え忍ぶ力の源があるのです。

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