毎週の説教メッセージ

off しもべとなられたキリスト

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説教:最上 光宏 牧師

 フィリピの信徒への手紙 2:1-11

 「キリストは神の身分でありながら、神と等しいものであることに固執しようとは思わず、かえって自分を無にして、僕の身分になり、人間と同じものになりました。人間の姿で現れ、へりくだって、死に至るまで、それも十字架の死に至るまで従順でした。…」。これは「キリスト賛歌」と呼ばれる初代教会の賛美・告白の一部です。クリスマスは単なるキリストのお誕生日ではありません。神が、己が立場を捨てて、人となられ、私たちの低さにまで降られたという驚くべき出来事です。童話や物語の中には、王様や殿様が、自分の立場を隠して庶民の姿で、民衆の中に入ってくるストーリーがありますが、それはあくまでも仮の姿です。水戸黄門などもいざという時には、紋入りの印籠を見せて水戸の三代将軍であることを示して、困難を切り抜けます。しかしキリストの場合、仮の姿ではなくて、私たちと同じ人間になりきって、人としての苦難や悲しみを負い、十字架の道を歩まれました。しかもそれは、私たちの罪のための身代わりであったのです。ここに「独り子を給う神の愛」があります。パウロはこの「キリスト賛歌」を引用しつつ、「キリストの心を心とせよ」と語り、互いに謙虚に仕え合おうと勧めるのです。クリスマスは、このキリストを心の中に迎えいれ、隣人に仕え平和のために祈るべきときです。

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