毎週の説教メッセージ

off 和解の福音

tokorozawa-mikuni to 未分類  

「和解の福音」

コリントの信徒への手紙(2)5:16-21

最上 光宏牧師

    「和解」とは、互いに仲直りすることです。国と国、民族と民族、組織と組織、人と人、いたるところに争いと対立が絶えない今日において、「和解」は誰しもが望むところです。しかし一旦こじれた関係を修復し、和解するということは、何と難しいことでしょう。パウロはコリントの教会の内部にくすぶる分争に心を痛めつつ和解を説き勧めていますが、まず「神との和解」から説き勧めます。人間と人間との関係のゆがみの根底に、神との関係のゆがみを見ているのです。 聖書によると、「神はご自分にかたどって人を創造された」(創世記1:27)とあります。これは姿かたちのことではなく、人は本来、神に向き合う存在として造られているということです。アダムとエバは、神と向き合う関係の中で、互いに受け容れあい幸せでした。ところが禁断の木の実を食べ、神との約束を破ったことから、神に顔向けできなくなり、それと同時に互いに責任を転嫁しあう冷え切った関係となり、次の世代になると兄のカインが弟アベルを殺害するという事件に発展するのです。神との和解が成り立たなければ、人と人との関係も破綻するのです。そこにイエス・キリストの十字架の贖いの意味があります。神との和解の道が開かれたのです。神との和解にあずかりつつ、隣人との和解に努めたいものです。

Comments are closed.