毎週の説教メッセージ

off 命の書に

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説教:最上 光宏 牧師

ヨハネの黙示録20:1-15

 ヨハネは、厳しいローマの支配のもとで、やがて来るべき神の最後の裁きの幻を見させられます。それはローマ帝国の滅亡に続き、ローマと共に世界を支配していたサタンが滅ぼされる幻でした。ローマの皇帝礼拝や権力支配、虐殺や戦争の背後にあったものは竜に喩えられていたサタンの働きであったのですが、彼もまた千年の間、底なしの淵に閉じ込められた後、火と硫黄の池に投げ込まれて滅ぼされたのです。この幻は、現実がどんなに厳しい悪魔的な支配の中にあっても、天において神がすでに勝利しておられ、やがてそれが現実となるということを示唆しています。信仰とは、まだ見ていない事実を確信して、希望をもって艱難に立ち向かうことです。ヨハネの見たもう一つの幻は、死者たちに対する神の裁きが「命の書」に基づいてなされ、永遠の命と「第二の死」とに振り分けられるというものでした。かつてモーセは、十戒を頂いてシナイ山から下りた時、民が金の雄牛を造って礼拝しているのに憤り、神に民の罪の執り成しを祈った。その祈りの中で彼は「もしかなわなければ、私の名を命の書から消し去ってください」と語ったのです。イエス・キリストの十字架の死は、そのような執り成しを、身をもって行ったことではなかったでしょうか。私たちの名はそのようにして「命の書」に記されているのです。

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