毎週の説教メッセージ

off 見よ、神の子羊

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説教:最上 光宏 牧師

ヨハネによる福音書1:29-34

 救い主の道備えとして活躍された洗礼者ヨハネの証しは、最初、エルサレムから来た祭司たちの問に答える形で、「わたしはメシアではない」「エリアとも違う」「(モーセのような)預言者でもない」という否定形で示されました。しかしその自己否定は、単なる謙遜や自己卑下ではなく、積極的に来るべき方こそ、主キリストであることを証言するためのものでした。その翌日の証言は、イエスを指差して「見よ、世の罪を取り除く神の小羊だ」と大胆率直なものでした。その翌日も洗礼者ヨハネは、「見よ、神の小羊だ」と主イエスを指し示し、そのためにかれの2人の弟子がイエスに従ったと記されています。ヨハネの証言は、喜びをもって「あの方は栄え、わたしは衰える」(3:30)と、ひたすら主イエスを指し示すことでした。このヨハネの姿の中に、「キリストの証人」としての私たちキリスト者の姿が教示されているのです。K.バルトが愛したグリューネヴァルトの祭壇画の中に、十字架に磔になったイエス・キリストを、洗礼者ヨハネが、聖書を左手に、右手でキリストを指差している絵があります。強調されたその指は、「見よ、神の小羊!」と力一杯に私たちの罪のために十字架に架けられた主イエス・キリストを証ししているのです。私たちもそのような指になりたいと願います。

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