毎週の説教メッセージ

off 公然と話す

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説教:最上 光宏 牧師

ヨハネによる福音書18:12-14、19-24

 イエスさまの逮捕には、ユダヤ人だけではなくローマの千人隊長も加わっていました。イエス一人を捕らえるのに、武装した千人もの兵士たちが動員されたことになります。権力の座にある者は、常に民衆を恐れ、力で威圧しようとします。イエスさまはこのような武力と数の暴力に、たじろぐことなく自ら名乗り出て、捕らえられ、縛られて大祭司の官邸に連行されたのです。大祭司アンナスの尋問に、「わたしは、世に向かって公然と話した。…なぜわたしを尋問するのか」と逆に問いかけています。ここに主イエスの、何者をも恐れない自由さがあります。「公然と」とは、大胆にとか、自由にという意味です。語るべきことはすべて隠しだてなく語ってきた。「今さら何を聞きたいのか」という問いです。こうした大胆で自由な生き方が、権力を傘に生きている者にとっては、まぶしく気に入らないのです。祭司の下役が「そんな返事の仕方があるか」と平手で打ったのですが、イエスはそれに対しても公然と抗議をしています。主イエスの大胆で自由な生き方は、現代の重苦しい「捕囚の時代」に生きる私たちに、大きな慰めと生きる勇気を与えます。主イエスは自ら捕らわれ、縛られることによって、さまざまな拘束の中にある私たちの苦しみを担われ、自由と解放への道を示されたのです。

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