毎週の説教メッセージ

off 十字架上の王・イエス

tokorozawa-mikuni to 未分類  

説教:最上 光宏 牧師

ヨハネによる福音書19:16b-22

 イエスさまが架けられた十字架の上には、「ナザレのイエス、ユダヤ人の王」と書かれた罪状書きが掛けられました。ピラト自らヘブライ語、ラテン語、ギリシァ語の三ヶ国語で書いたのです。これは、ユダヤ人、ローマ人、その他の異邦人、つまり世界のすべての人にイエスの罪状を示すためでした。イエスの十字架を描いた絵画に<I.N.R.I>と罪状書きが付けられているのは、ラテン語の標記の頭文字です。祭司長たちはこの標記に不服を申し立て、「ユダヤ人の王と自称した」と書き直すよう要求しましたが、ピラトは「わたしが書いたままにしておけ」と拒否しました。これまでイエスの無罪を確信しながら、祭司長や「イエスを殺せ」と叫ぶユダヤ人たちの声に押し切られ、イエスを十字架につけるために引き渡したピラトでしたが、ここでは頑として自分の主張を通したのです。十字架を負うイエスの毅然とした姿に心うたれ、「真理とは何か」と問いつつ真理にそむいた自らの過ちを悔いたのかもしれません。いずれにしても、ピラトは十字架のイエスの中に、王としての権威を認めざるを得なかったのです。イエスは祭司としての役割、預言者としての役割と共に、王としての権能をもっているのです。十字架に死んで甦らされた主イエスは、この世の王の王として、支配しておられるのです。

Comments are closed.