毎週の説教メッセージ

off あれほどの体験をしたのに

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説教:最上 光宏 牧師

ガラテアの信徒への手紙3:1-6

「あれほどのことを体験したのは、無駄だったのですか。無駄であったはずはないでしょうに…」。パウロがここで述べている「あれほどの体験」とは、ガラテヤの教会の人々の前にイエス・キリストの十字架の姿がはっきりと示されたことです。彼らはパウロの説教を通して、主イエス・キリストの救いの恵みにあずかり、新しく生まれ変わったのです。それにもかかわらず、いつの間にか彼らは、ユダヤ主義の偽教師たちの影響を受け、律法を守り割礼を受けなければ救われないという偽りの教えに陥ってしまったのです。パウロの驚きと怒りは「ああ、物分りの悪いガラテヤ人たち」という激しい言葉の中にも表れています。パウロの怒りは、自分の労苦が無駄になったことに対するものではありません。「霊(聖霊)によって始めたのに、肉によって仕上げようとする」ことに対する怒りです。それは神の恵みを無にすることであり、イエス・キリストの死を無意味なものにしてしまうことになるからです。私たちは過去の体験を無駄にしてはなりません。戦争体験にしてもそれを過去のものとして、風化させたり忘れ去ったりするのではなく、今の生活の中に生かし、次の世代に伝えていく責任があるのです。十字架のイエス・キリストは、復活して今も生きて働いておられます。主の恵みを無駄にせず、主と共に歩み続けましょう。

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