毎週の説教メッセージ

off 時が満ちて

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説教:最上 光宏 牧師
ガラテヤの信徒への手紙4:1-7

イエス・キリストの降誕に関する記事は、ルカとマタイによる福音書に詳しく記されていますが、パウロの手紙にはほとんど触れられていません。ガラテヤの信徒への手紙4章4節は唯一の例外と言えます。そこには「時が満ちると、神は、その御子を女から、しかも律法の下に生まれた者としてお遣わしになりました」と記されています。「時が満ち」とは、降誕は神のご計画による、神ご自身の決意による出来事であることを意味します。「その御子を女から」とは、神と等しい御子を、人の子としてこの世に遣わしたという意味です。また「律法の下に」とは、イエスは、ユダヤ人としてこの世に生を受け、この世の苦難を担われたことを意味します。神はこのように、私たちのために、御子をこの世にお遣わしになったのです。

この4節の言葉を軸にして、その前半(1節-3節)と後半(5節-7節)の内容が闇から光へと大きく転換しています。前半は律法に縛られ、「世を支配する諸霊」に奴隷のように支配されている未熟な人間の姿です。後半は律法やこの世の悪しき霊力から解放されて、神の子として自由に「アッバ父よ」と祈る成熟した人間の姿です。御子の降誕は、この世の悪しき力に支配され拘束されている私たちを解放し、私たちを自由な、神の国の「相続人」とするためであったなのです。主よ来たりませ!

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