毎週の説教メッセージ

off キリストの死によって

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説教:最上 光宏 牧師

ローマの信徒への手紙5:6-11

イエス・キリストの十字架の死は、死刑執行人の百人隊長はじめ、多くの群衆に深い感銘を与えました。しかしその死の真の意味が明らかになったのは、3日後の復活を通してでした。パウロは、ここで「キリストは、わたしたちがまだ弱かったころ、定められた時に、不信人な者のために死んでくださった」と述べています。この「弱く」「不信人」であったという言葉は、「罪人であったとき」、「敵であったとき」という言葉に言い換えられていますが、ここにパウロ自身の苦い体験が込められています。彼はかつて自らの弱さに絶望し、「なんと惨めな人間なのだろう」と自らの不信人に嘆いていました。律法を学べば学ぶほど自らが罪人であることを知らされ、キリスト教徒を迫害することによって、神の義を得ようとしたのです。迫害のさ中、ダマスコ門外で復活のキリストと出会い、見えなくなった目が開かれた時、彼は知らずに神に敵対していた自分自身に気づかされ、キリストの十字架は、そのような自分の罪を贖うための犠牲の死であり、それによって神の赦しと和解が与えられたことを悟ったのです。彼はキリストの十字架の死を通して、神の愛を知り、迫害者から伝道者に生まれ変わったのです。苦難の中で「神を誇りとして」生きるパウロの生き方に私たちも与りたいものです。

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