毎週の説教メッセージ

off 苦労は無駄にならない

tokorozawa-mikuni to 未分類  

説教:最上 光宏 牧師

コリントの信徒への手紙(1)15:50-58

 東日本大震災の救援プロジェクトとして作られた「花は咲く」という歌の中に、「花は 花は 花は咲く わたしは何を残しただろう」という一節があります。地震や津波で家族や家、財産などを失った被災者の方々の思いを歌ったものですが、「わたしは何を残しただろう」という問いは、私たちすべての人間の問いでもあります。高齢になり、あと何年生きられるのだろうと思うにつけ、この問いが心をかすめます。そして時には、これまでの労苦が無駄ではなかったかと考えさせられる時もあるのです。人生に「死」がある限り、苦労して生きてきたことの空しさがつきまとうのです。

 使徒パウロも、厳しい伝道の闘いの中で、そのような空しさを感じることがあったと思われます。伝道は、目に見える成果が得がたいものです。コリントの教会の現実は、ことのほか「わたしは何を残したのだろう」という失意を感じさせるような混乱ぶりでした。そのような中でパウロは語るのです。「主に結ばれているならば、自分たちの苦労は決して無駄にならない」と。パウロはこの言葉を、「復活」について論述した結びの言葉として記しているのです。十字架に死なれた主イエスが復活され、「死に勝利された」ことにより、私たちも、朽ちることのない新しい命にあずかるのです。

 主に結ばれて「主の業に常に励み」ましょう。労苦は無駄にならないのです。

Comments are closed.