毎週の説教メッセージ

off 狼の中に宿る小羊

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説教:最上 光宏 牧師

イザヤ書11:1-10

 イザヤ書には「メシア預言」呼ばれる箇所が三つあります。7:14,9:511:1です。前の2か所には「ひとりの男の子が産まれた」という表現で、救い主の誕生が予告されていますが、11章では「エッサイの株からひとつの芽が萌えいで…」と描かれています。エッサイとはダビデ王の父親の名前で、その切り株はダビデ王家の滅亡を意味します。大国アッシリアの滅亡と共に、その属国のユダも、神に依り頼まず大国の軍事力や偶像に依存したため、切り倒されたのです(10:30)。しかし、その切り株から一つの芽が萌えいで、若枝が成長し、その上に主の霊が留まるというのです。イザヤはこのような表現で、王国の滅亡とやがてダビデの末から救い主が産まれることを預言し、この救い主の到来によって、正義と真実が貫かれ、弱い人や貧しい人が顧みられると語ったのです。さらに神の支配は全被造物に及び、「狼は小羊と共に宿り、豹は子山羊と共に伏す。子牛は若獅子とともに育ち、小さい子供がそれらを導く…」と詩ったのです。「弱肉強食」の世が正され、神の支配(神の国)が実現することを告げたのです。イエス・キリストは、そのために神の小羊として、この世に来られ「狼」の群れの中に宿られたのです。

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