毎週の説教メッセージ

off 心を一つにして

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説教:最上 光宏 牧師

コリントの信徒への手紙1:10-17

今、人と人、国と国、民族と民族の間の分断と緊張が高まっています。皆、自分のこと、自国のこと、自民族のことしか考えないからです。そのような中で、「皆、勝手なことを言わず、仲たがいせず、心を一つにし、思いを一つにして、固く結び合いなさい」というパウロの言葉は、重い意味をもっています。この言葉は、コリントの教会に向けて語られた言葉です。コリントの教会の中にも、指導者をめぐって「わたしはパウロにつく」、「わたしはアポロに」、「わたしはケファ(ペトロ)に」と主張する分派が生じたのです。パウロは「キリストは幾つにも分けられてしまったのか」と嘆き、私たちは皆神に召され、キリストに結ばれて一つにされた「キリストのからだ」であることを強調し、「一つになる」ことによって、活けるキリストを証しすべきことを訴えているのです(12章参照)。キリスは十字架の死によって、敵意という隔ての壁を取り壊し、二つのものを一つにして平和の福音をもたらしました(エフェソ2:14-17)。このキリストにおいてこそ、私たちは一つになることができるのです。しかし、コリントの教会において、「わたしはキリストに」と主張する人々も一つの分派になってしまったのです。その主張は正しくても、自分を絶対化し他を裁き、全体のことを配慮しないためです。互いに謙虚にキリストの愛を基として一つになることが求められているのです。

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