毎週の説教メッセージ

off キリストによる自由

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説教:最上 光宏 牧師

コリントの信徒への手紙①7:17-24

パウロはここで、3度も繰り返して「召されたときの身分のままでいなさい」と勧めています。割礼を受けている者はその跡をなくそうとせず、受けていない者は受けようとせず、奴隷であったものも奴隷のまま、自由な身分の者もそのままでよいというのです。これをパウロの保守主義と見る人もいますが、彼は単に現状維持をとなえているのではありません。「古いものを脱ぎ捨て、新しく生まれる」ことこそ、パウロの願いです。「そのままの身分でよい」とは、コリントの教会の中に、ユダヤ人と異邦人、奴隷と自由人の身分の違いによる差別や対立があり、強い立場の者が傲慢に振舞い、弱い立場の者が自らを卑下し、強く見せかけようとする不自由さがあったためと思われます。パウロは「召されたときのままでいなさい」と繰り返すことによって、< 神さまはあるがままのあなたを愛し、召し(選び)、救って下さったのだ。そのままでよいのだ >と、まず、神から愛されている自分自身を受け容れることを勧めているのです。「あなたがたは身代金を払って買い取られたのです。人の奴隷になってはなりません」と。奴隷も自由人も、ユダヤ人もギリシャ人も、皆、イエス・キリストがご自分の命を犠牲にして買い取られた自由なキリストの僕(しもべ)なのです。互いに、身分や立場の違いを越えて、自由な愛をもって和解し合い、共に主の召しに応えて歩もうと訴えているのです。

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