毎週の説教メッセージ

off 主よ、今こそ

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説教:最上 光宏 牧師

ルカによる福音書2:22-35

幼子イエスを胸に抱いたマリアとヨセフが、新生児奉献のために神殿に詣でた時のことです。大勢の参拝客で賑わう境内で、シメオンという老人がいきなり幼子を自分の腕に抱きあげ、高らかに神を賛美したのです。「主よ、今こそあなたは、お言葉どおり、この僕を安らかに去らせてくださいます…」と。老シメオンは、イスラエルの慰められるのを待ち望み、毎日神殿で祈っていたのです。その祈りが聴かれて、聖霊の導きによって、幼子イエスを胸に抱くことが出来たのです。「主よ、今こそ…」という老シメオンの賛歌の中に、自分の人生に「思い残すことは何もない」という満ち足りた喜びと感謝の思いがこもっています。このような思いで自分の人生を締め括ることの出来る人は幸いです。ハイデルベルク信仰は、「生きる時も死ぬ時も、あなたのただ一つの慰めは何か」という問と「私が、生きる時も死ぬ時も、真実の救い主イエス・キリストのものであることです」という答えで始まっています。イエス・キリストとの出会いは、私たちにそのような「慰め」を与えます。しかし、老シメオンは自分だけの慰めを得ただけではありません。それが同胞イスラエルの慰めと共に「異邦人を照らす光」となり、「万民のための救い」でもあると、謳いあげているのです。ここに、御子の降誕を祝った私たちの喜びと希望があります。今こそ、主の光を高く掲げて歩みましょう。

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