毎週の説教メッセージ

off 霊と理性によって

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説教:最上 光宏牧師

コリントの信徒への手紙(1)14:1-25

コリントの信徒への手紙(1)の12章から14章に記されていることは「霊の賜物」についてです。人それぞれに神から賜物が与えられていますが、それぞれの賜物を重んじ、尊重し合うことが大切です。コリントの教会には霊的に熱心なあまり、わけの分からない「異言」を語り出して、礼拝の秩序を乱す人が少なからずいたようです。パウロはそれをも「霊の賜物」として認めつつ、独りよがりの熱狂主義をいさめ、「異言」よりも「預言」を語るように勧めています。「預言」とは神の言葉を愛と理性とをもって語ることです。愛の無い自分勝手な言葉は、たとえ信仰的熱意から出た言葉であっても、人を傷つけ、混乱を招くだけです。「異言は自分を造り上げ、預言は人を造り上げ、教会を造り上げます」。現代も、愛の無い感情むき出しの言葉や、真実味のない、虚言が氾濫している時代のです。マックス・ピカートの「言葉の背後に沈黙がなければ、どんな言葉も饒舌になる」との言葉は、「愛がなければ、騒がしいどら、やかましいシンバル」(13:1)と語るパウロの言葉と通底しています。「異言で一万の言葉を語るより、理性によって五つの言葉を語ろう」(19)というパウロの勧めは、今の私たちにも語られた言葉です。霊性を重んじつつ、愛と理性をもって生きる必要があります。「霊で祈り、理性でも祈ることにしましょう。霊で賛美し、理性でも賛美することにしましょう」(15)。

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