毎週の説教メッセージ

off 互いに愛し合いなさい

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説教:加藤 久幸 牧師

ヨハネによる福音書17:17-27

ヨハネ共同体が生きた世界は、迫害「前夜」とも言える現実のように思います。今日の聖書(18-27節)では、「最終」局面とも思える「様相」が語られていますが、ヨハネ共同体は、イエスの言葉をどのように受けとめ彼らの時代を生きたのでしょうか。17節の「互いに愛し合いなさい」は、一般的な標語のように聞こえなくもないのですが、(「自分の…」とかいう条件はつきようがなく)分け隔てなく「誰をも」愛するということが、明確に表現されているように思います。そしてここの脈絡では、イエスが弟子たちを「友」と呼び、イエスが不在になる「時」を託す場面です。愛は命令されて行うものではありませんが、「友のために自分の命を捨てる」愛(15:13)に応え、その愛を引き継ぐにあたって、「命令」「掟」「命」としか表現しようがなかったのでないでしょうか。そして、この「互いに愛し合いなさい」が、最初に触れた18~27節の様相の前に告げられている意味を想います。
私たちの世界は、紛争や人権抑圧、核や「原発」の使用、自然破壊や感染症蔓延で、最終「局面」を迎えているのでしょうか。それとも災い「前夜」で踏みとどまっているのでしょうか。フーテンの寅さんじゃありませんが「それを言っちゃあ(やっちゃあ)お終いよ」ということがあります。この世界が各々の「局面」で互いに滅びを迎え入れず、各々の命を尊重し「互いに愛し合いなさい」を受け容れ歩んでいきましょう。

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