毎週の説教メッセージ

off キリストに倣って

tokorozawa-mikuni to 未分類  

説教:最上 光宏 牧師

ローマの信徒への手紙15:1-3

  どのような社会や集団にも「強い人」と「弱い人」がいます。大抵の人は、自分  は「弱い人」と思っているようですが、弱い立場の人から見ると強く見えたり、そ の集団全体から見て、「強い人」の側に属している場合があります。P.トゥルニエ  は精神科医の立場から、「強い人」と「弱い人」の違いは外見や反応の違いにすぎ ない。人間は皆、弱さをかかえた存在であり、自らの弱さを隠すために、強い態度 をとっているに過ぎない場合もあると述べ、ほんとうの強さは自分の弱さを認め受 け入れている自由な人である、と述べています。 パウロは、自分の弱さを知り、 泣くような思いをした人です。彼は霊肉の葛藤の中で、「わたしはなんと惨めな人 間なのだろう。誰がこの死の体から私を救ってくれるだろうか」と悲痛な叫びをあ げ、「肉体のとげ」の故に3度も主に祈って弱さを克服しようとしました。しかし 主は、「わたしの恵みはあなたに対して十分である」と語られ、彼は弱さの中に働 く神の力によって、「弱い時にこそ、わたしは強い」との確信を与えられたのです。 「わたしたち強い者は、強くない者の弱さを担うべきであり、自分の満足を求める べきではありません」という彼の言葉は、そのような内的過程を通して記された言 葉です。弱さに身をおかれたキリストに倣って、互いに仕えあいたいものです。

Comments are closed.