毎週の説教メッセージ

off 主にある喜び

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 説教:最上 光宏 牧師

ヨハネによる福音書3:22-30

 「わたしは喜びで満たされています」と、バプテスマのヨハネは語ります。ヨハネは、何をそんなに喜んでいるのでしょうか。ヨハネの喜びは、イエス・キリストが来られて、自分よりも多くの人々に取り囲まれ、栄えていくことに対する喜びです。彼は自分の二人の弟子たちまでが、イエスに従っていくのを見送っています(1:37)。普通なら、妬みと屈辱感にさいなまれ、敵意を抱いてもおかしくない状況です。ところがヨハネは平然と「あの方は栄え、わたしは衰えねばならない」と語り、イエスが栄えることを喜ぶのです。ヨハネの視点は、自分の名声や栄誉ではありませんでした。「天から与えられなければ、人はなにも受けることができない」と述べているように、彼の関心は「天」における神の御心にありました。彼は神の御心を中心に考えることによって、「地」における自分の役割を自覚していました。

 「自分はメシアではない」、「あの方の前に遣わされた者だ」という彼の証しは、一貫して変わらないものでした。隅谷三喜男氏は「地上の水平面の生活だけでは、世に流されて自分を見失ってしまう。横軸に対して神との関係という縦軸が必要だ」と強調し、そのような生き方をされました。ヨハネは「花嫁を迎える花婿の介添え人」として、主の喜びを自らの喜びとしつつ、「衰え」を受け入れたのです。

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