毎週の説教メッセージ

off 暗い谷間で

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説教:最上 光宏 牧師

ヨハネによる福音書18:1-11

主イエスと弟子たちは、最後の晩餐の後、「暗い谷」を意味するキドロンの谷へと向かいました。谷向こうの園で、ユダと彼に率いられた一隊の兵士たちと祭司長たちから遣わされた下役たちと出会うためです。彼らは手に武器と共に松明やともし火を持っていました。イエスの逮捕は、暗い夜の闇の中の出来事でした。イエス一人をとらえるために、ローマ軍一部隊の出動まで要請したということは、祭司長たちがいかにイエスを恐れていたかを示すものです。イエスは自ら進み出て、「誰を捜しているのか」と問い、「イエスを」の答えに「わたしである」と名乗り出たのです。この言葉に、捕らえに来た人々は、後ずさりして地に倒れたとあります。主イエスの権威に圧倒されたのです。祭司長の威厳やローマ軍の武力、捕らえに来た人々の数の力よりも、主イエスの権威がはるかに勝っていたのです。「闇は光に勝たなかった」のです。イエス一人前に出て、「この人々は去らせなさい」と語られたのは、弟子たちの一人をも失わないためでした。それにもかかわらず、ペトロは剣を抜いて大祭司の手下に切りかかり耳を切り落とすという暴挙に出ました。それは勇気からではなく恐怖心から出た挙動でした。「剣をさやに納めよ!」。主イエスは、武力に頼らず、主を信頼し、十字架を負って主に従うべきことを求められたのです。

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