毎週の説教メッセージ

off キリストによる生と死

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説教:最上 光宏 牧師

ガラテアの信徒への手紙2:15-21

パウロにとって、ダマスコ途上でのキリストとの出会いは強烈なものでした。今までユダヤ教徒として、律法を絶対的なものとし、キリスト教徒を迫害していた彼が、律法によっては救われない。ただキリストを信じる信仰によって救われると説き始めたのです。パウロは復活のキリストとの出会いによって、イエスの十字架の死は、自分の罪の贖いのためであったことを悟ったのです。その回心の背後には、それまで懸命に追い求めてきた律法の行いに対する挫折があったと考えられます。ローマの信徒への手紙の7章で、パウロは律法に従って善をなそうとする意志はあってもそれを成し遂げる力がなく、欲しない悪を行ってしまう自分の弱さについて嘆いています。「わたしは何と惨めな人間なのだろう、だれがこの死の体からわたしを救ってくれるのだろう」と。彼はこの挫折の中で自らの罪を深く知らされ、キリストの十字架の死と復活の中に、深い罪の赦しの根拠を見出したのです。パウロはその恵みによる救いを「わたしは神に対して生きるために、律法に対して死んだ」と述べ、「キリストに対する信仰によって生きている」と語るのです。「生きているのは、わたしではありません。キリストがわたしの内に生きておられるのです」。私たちも、キリストと共に、古い自分に死んで、主と共に翻って生きたいものです。

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