毎週の説教メッセージ

off 信仰による神の子

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説教:最上 光宏 牧師

ガラテヤの信徒への手紙 3:7 -14

 アブラハムは75歳で、親族や親しい者に別れを告げ、行き先も知らずに住み慣れた地を後にしました。高齢の身で、郷里を離れることがどんなに厳しいことであるか、私たちは原発事故で郷里に住めなくなった高齢者の苦悩から察することが出来ます。アブラハムにその決断を促したのは、「祝福の源となる」との神の声でした。その約束は「地上のすべての氏族」が祝福を得るためのものでした。高齢者の課題は後世に何を遺すか、ということです。アブラハムは「信仰によって義とされる」という生き方を遺し、そのことによって、「イスラエルの父」となりました。

 しかしパウロは、ユダヤ人だけが「アブラハムの子」ではなく、イエス・キリストを信じるものすべてが、アブラハムの祝福を受け継ぐ「神の子」だと主張したのです。イエス・キリストがすべての人の罪を担い、「信仰によって神に義とされる」道を開いたからです。アブラハムに示された神の約束は、イエス・キリストを通して実現し、すべての人がすでに祝福にあずかっているのです。神の救いのみ手は、全世界のすべての人に差し伸べられています。み子イエス・キリストの贖いの恵みによって、一人でも多くの人が「神の子」として、神の国を受け継ぐ者となるよう、祈りたいものです。私たちは子どもや孫、後の世に何を遺そうとしているのでしょう。

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