毎週の説教メッセージ

off 主はわが羊飼い  (召天者記念礼拝)

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説教:最上 光宏 牧師

詩編23:1-6

「主はわたしの羊飼い」。この詩人は神を羊飼いに、自分を羊に喩えています。羊はすべての動物の中で最も弱く頼りない生き物です。他と争うような強い角も牙もなく、逃げるための速い足もありません。しかも方向感覚の鈍く迷いやすい動物です。つまり羊飼い無しには生きられない存在です。詩人は自分の迷い多き人生を振り返り、しみじみと自分の弱さを思いつつ、主はわたしの羊飼いとして、「青草の原」「憩の水のほとりに」導いてくださったと感謝し、「わたしには何も欠けることがなかった」と主を讃美しているのです。人生の晩年に、このように主に感謝し、讃美出来たらどんなに幸いなことでしょう。 このような過去の恵みを感謝しつつ、詩人はこれから迎えることになる死を見つめつつ、「死の陰の谷を行くときも、わたしは災いを恐れない」と歌います。「あなた(主)がわたしと共にいてくださる」からです。神に伴われる人生は、死に際しても恐れることがないのです。この詩は、後半、荒野で旅人をもてなす天幕の住民の喩えに変化しますが、これは神の国の祝宴を象徴するものです。神と共に歩む者は、地上の生涯を終えたのちにも「主の家に帰り」そこで永遠の安らぎを与えられるのです。「わたしはよい羊飼い。よい羊飼いは羊のために命を捨てる」(ヨハネ10:11)と言われた主イエス・キリストの死と復活によって、私たちも生きるにも死ぬにも主のものとして、その慰めに与りたいものです。

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