毎週の説教メッセージ

off それは不思議と言う

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説教:加藤 久幸 牧師

士師記13:2-23

今日の聖書は、サムソンの誕生を告げる物語です。彼の母親になる女性は、ダン族のマノアという人物の妻で、「不妊」の女性であったと紹介されます(2節)。
彼女の名前は知らされておらず、主の御使いが彼女に現れ、告げます。「あなたは身ごもって男の子を産む…彼は、ペリシテ人の手からイスラエルを解き放つ救いの先駆者となる」と(3-5節)。こういう誕生物語では名前が告げられますが、ここにはありません。彼女が夫にした報告においても、「その子は胎内にいる時から死ぬ日までナジル人として神にささげられている」(7節)ということのみが強調されます。ナジル人としての「誓約」は、誕生する者だけでなく、宿す妻にも影響を及ぼします。夫は「誓約」の確証を求め(8-12節)、再び神の御使いが現れた時にも、「お言葉の通りになりましたなら、あなたをおもてなししたいのです」(18節)と、御使いを「人」と見なしています。しかし、妻はその人と最初会った時から「神の人」(6節)と呼び、信じてその道を彼女が歩み始めます。夫がその「人」の名を尋ねると、彼は「それは不思議と言う」と答えます(17—18節)。そして、「主、不思議なことをなさる方に献げものをささげようとした」ところ、「祭壇から炎が天に上るとき、主の御使いも、その祭壇の炎と共に上っていった」(19-20節)。使命を果たした時、主の御使いは去っていった…。この不思議さが「士師」の物語を覆っています。

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