毎週の説教メッセージ

off 今日、あなたがたが耳にしたとき、実現した

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説教:加藤 久幸 牧師

ルカに慮る福音書4:16-30

イエスは、会堂で、イザヤ書61章(ルカ4:18-19)を読み、「今日、[この聖書の言葉は]あなたがたが耳にしたとき、実現した」と話し始められました(21)。イザヤ書61章は[苦難の]僕の歌です。今日の聖書では、イエス・キリストは、貧しい者や抑圧された者や、投獄されている者の希望を実現する、神の僕であると示唆されています。イエスは、朗読の後「この聖書の言葉は、今日…成就した」(21)と言われました。つまり、聖書の言葉を聞いて、信じ、生き始めるところでは、神の言葉は実現し始めるというのです。聖書朗読は別にして、ルカ福音書において成人したイエスの最初の公の言葉は「今日」という言葉です(ギリシア語聖書の出だしは「今日」)。イエスは、今日、み言を聞き、信じ、生きることに向き合います。

しかしナザレでは、イエスの福音の知らせとその成就を、カファルナウム(23)のように受け取らなかったようです。ルカは、旧約の神の約束(例,創世記22:18)がすべての人に向けられていること、そして、その成就がイエス・キリストにおいて始まったと伝えます。ナザレの人々は、この福音を受けとらず、イエスを石打ちにしようとします(29)。このことは、イエスの十字架への道を暗示しているように想います。イエスは、拒絶されたから「別」を選んだのではなく、宣教の初めから、聖書の福音に忠実に生き、[苦難の]「僕の道」を歩まれたと、今日の場面でルカは示していると想います。私たちも、今日聞いて、歩み始めたいものです。

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