毎週の説教メッセージ

off 外なる人は衰えても

tokorozawa-mikuni to 未分類  

「外なる人は衰えても」

最上 光宏 牧師

コリントの信徒への手紙(2)4:16-18

人は誰でも、高齢になると肉体に衰えを覚えるものです。肉体の衰えはまた気力の衰えにもつながります。この現実を受け容れることは、難しいことです。パウロはいくつもの持病に苦しみ、「肉体のとげ」を取り去ってくれるように3度も(繰り返し)祈ったのです。しかし主の答えは「わたしの恵みはあなたに十分である」(12:9)でした。これが彼にとって、自分の弱さを受け容れ「弱いときにこそ強い」と弱さをバネにして生きる転機となったのです。「外なる人は衰えても、内なる人は日々新たにされる」との生き方は、弱さの中に主が宿って下さり、共に呻き支えてくださるという信仰の告白でした。その告白は、この直前で述べた「土の器の中に宝をもっている」という言葉の言い換えでもあります。この「宝」のゆえに、「四方から苦しめられても行き詰らず、途方に暮れても失望せず、虐げられても見捨てられず…」と言いきることができたのです。私たちの肉体をも含めて「見えるものは過ぎ去る」のです。しかし「見えないものは永遠に存続する」のです。人々が目に見えるもののみを追い求め、それによって挫折や失望を味わされている中で、私たちは、どんなときにも共にいてくださる神の愛と恵みに目を注ぎ、日々感謝と祈りをもって、新たに生かされたいものです。

Comments are closed.