毎週の説教メッセージ

off 人を裁くな

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説教:最上 光宏 牧師

ローマの信徒への手紙14:1-12

 ローマの信徒への手紙の14章は、ローマの教会の内部にあった実際的な事柄について述べられた箇所です。教会の中に野菜しか食べず、特定の日を重んじる少数の人々がいて、他の自由な人々との間に少なからぬわだかまりがあったのです。恐らく前者はユダヤ人のキリスト者であったと思われます。旧約以来の古い慣習から自由になれず、自由な異邦人たちを批判し、裁いていたのでしょう。また異邦人たちも彼らを軽蔑し、やはり裁いていたのです。パウロは、両者に対して「裁くな」と語り、互いに受け入れ合うべきことを勧めていますが、「信仰の弱い人」に対して特に配慮するよう求めています。「信仰の弱い人」とは、ここではユダヤ人キリスト者のことです。福音信仰は、私たちを一切のしがらみから解放し、自由をもたらすからです。しかし、軽蔑や裁きによって人は変わるものではありません。「弱い人」という言葉の背後には、みんなで配慮して「強い人」となるよう育んでいこうという思いやりがあるのではないでしょうか。また少数者である「弱い」立場の人たちを無視して切り捨てる生き方ではなく、異なる立場をも尊重して受け入れつつ共に生きることの大切さが訴えられているのです。私たちも信仰の弱い者ですが、主によって赦され受け入れられているのです。これが教会の交わりです。

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