毎週の説教メッセージ

off 眠りから覚めるべき時

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説教:最上 光宏 牧師

ローマの信徒への手紙13:11-14

 NHKの復興支援ソング「花は咲く」の中に「わたしは何を残しただろう」という一節があります。私はその言葉を聴くとハッとさせられます。この歳になると、自分の人生を終わりから数えて、何を残すのかということを考えさせられるからです。人生に終わりがあるということは、酷なようですが、また深い意味があります。一日一日を大切に生きよう、よりよい生き方を残そうという緊張が伴うからです。今私は人生の一番充実したよい時を過ごさせていただいているような気がします。しかし終わりがあるのは人の命だけではありません。この世そのものに終末があるのです。「初めに」天地を造られた神は、歴史を支配し、すべてのみわざを成し遂げられた時、「終わり」を来たらせるのです。「わたしは初めであり、終わりである」(黙示録)と宣言されている通りです。この終末は、イエス・キリストが再び来られて世を裁かれる時です。しかしそれは滅びのときではなく、神の救いのみわざの完成の時であり、大きな恵みの時なのです。古代のキリスト者たちは、この日を待ち望みつつ、この世の試練や迫害に耐え、意義ある生涯を全うしました。パウロは、この時を見つめつつ「あなたがたが眠りから覚めるべき時が既にきています」と語り、「闇の行いを脱ぎ捨てて光の武具を身に着けましょう」と説き勧めるのです。

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