毎週の説教メッセージ

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 説教:最上 光宏 牧師

ローマの信徒への手紙15:22-23

 ローマの信徒への手紙をほぼ書き終えたパウロは、ここで、いよいよ念願のローマへの訪問が実現しそうだと述べています。これまで、異邦人への伝道のために、「エルサレムからイリリコン州まで」旅をして、やっと一段落がついたので、その可能性が開けたというのです。それは、イスパニアまで行く途中、立ち寄るという計画でした。イスパニアは現在のスペインで、当時は「地の果て」と考えられていた所です。彼は、「地の果てまで福音を述べ伝えよ」との復活の主の宣教命令を、自分の生涯の夢として描いていたようです。世界伝道旅行を終えたばかりの60を過ぎたパウロが、新たにイスパニアにまで行こうとしているのです。これは驚くべきことです。さらにその前になすべきこととして、経済的に困窮していたエルサレム教会のために、異邦人教会で集めた献金を届けるために、エルサレムに行くというのです。ここには三重の旅の計画が述べられています。パウロのこの計画は、エルサレムでユダヤ人の暴徒に襲われ、囚われの身としてローマ兵に護送されるという形で頓挫しますが、念願の募金の目的を果たし、ローマの信徒たちと信仰による交わりを深めることができたのです。何歳になっても、信仰による夢を追い続けることは大切なことです。御心なら主がそれを成し遂げてくださるのです。

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