毎週の説教メッセージ

off 深い溝から

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 説教:最上 光宏 牧師

ヨハネの黙示録9:1-21

 第5の天使によってラッパが吹き鳴らされると、底なしの淵に穴が開けられ、いなごの大群が煙のように立ち上り全地を食い尽くし、人々に大きな苦痛が与えられたという。このいなごは、出陣の用意をした馬に似て、その羽の音は戦場に急ぐ戦車の響きのようであったといいます。パトモス島のヨハネのみたこの幻は、ローマ軍による出撃の場面です。それはあたかもいなごの大群のように全地を滅ぼしつくし、人々に大きな苦しみをもたらすものでした。「死にたいと思っても死ぬことができず、切に死を望んでも、死の方が逃げて行く」(6)とは、肉体の死以上の「絶望」を意味することばです。戦争がもたらすものは、破滅と絶望以外の何ものでもありません。日本の国も70年前、アジアの各地に戦線を繰り広げ、多くの人々の命を奪い、また自らも多くの人命を失い敗戦の惨めさを味わいました。2度と戦争はすまいと誓ったはずの日本ですが、今の政治の動きは、まるであの戦争の罪と悲惨さを忘れたかのようです。ヨハネは、さらにユーフラテス川付近のパルテヤ人の襲撃を予測しつつ、その2億の騎兵によって3分の1の人々が殺害されるという幻を示し、生き残った人々が、悔い改め、偶像礼拝と略奪を止めようとしない愚かさを指摘しているのです。私たちも今、悔い改め、戦争への道を止めなければ…。

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