毎週の説教メッセージ

off 一つになるために

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 説教:最上 光宏 牧師

マタイによる福音書17:20-28

 ヨハネによる福音書17章は、主イエスの「大祭司の祈り」と呼ばれます。十字架の死を前にして、残される弟子たちや、弟子たちを通してイエスを信じる者たちのために祈られているからです。大祭司が小羊などの動物を犠牲にして、人々のための執り成しの祈りを献げるように、主イエスは、自らの命を懸けて他者のために執り成しの祈りを献げるのです。この部分で祈られていることは、すべてのものが「一つになる」ためです。人と人、党派と党派、民と民、国と国とが分裂し、憎みあい傷つけあい殺しあうことが、どんなに悲惨で罪深いことであるかを主は嘆いておられるのです。主は、そのために「敵意という隔ての中垣を取り壊して、二つのものを一つにし、平和を造り出すために」(エフェソ2章)十字架への道を歩まれたのです。その最期の祈りも「一つになるため」でした。今政府与党が国会で強引に通そうとしている「安保関連法案」は世界を敵・味方に分断し、戦争への道を開こうとするものです。すべてのものが一つにならなければならないのは、単に人類の破滅を免れるためだけではありません。「あなた(父なる神)とわたし(キリスト)が一つであるように、すべてのものが一つとなるように」と祈られているように、三位一体の神ご自身が、「一つ」だからです。一つになることが神の御心なのです。

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