毎週の説教メッセージ

off 世に勝つキリスト

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説教:最上 光宏 牧師

ヨハネによる福音書16:25-33

 ヨハネによる福音書の14章~16章は、主イエスの「訣別の説教」と呼ばれている箇所です。十字架の死を前にした「最後の晩餐」の席で、「極みまでの愛」込めて、ねんごろに弟子たちに語られた別れの言葉です。その最後の結びの箇所で、イエスは「これらのことを話したのは、あなたがたがわたしによって平和を得るためである」と言われました。イエスの死によって、弟子たちがどんなに心を取り乱し、意気消沈してしまうか心配したからです。主イエスは、弟子たちがこれから担うであろう苦難を心にかけて、「あなたがたは世で苦難がある。しかし、勇気を出しなさい。わたしはすでに世に勝っている」と言われました。自らの苦難よりも、弟子たちの苦難に思いを馳せ、「勇気を出しなさい」と励まされる主イエスの心遣いに心打たれます。それにもまして、十字架の死を前にして、「わたしは既に世に勝っている」と勝利の宣言をされたことは意外です。主イエスにとって十字架の死は、復活という新しい命の始まりであったのです。「わたしは既に世に勝っている」。なんと心強い言葉でしょう。苦難に立ち向かう勇気は、この主イエスの復活の勝利によって与えられるのです。私たちも、「イエスは勝利者である」との確信を持って、この世の苦難に立ち向かう勇気を与えられたいものです。

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