毎週の説教メッセージ

off 若者は幻を見、老人は夢を見る (ペンテコステ)

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説教:最上 光宏 牧師

使徒言行録2:14-24

 ペンテコステの出来事は、生きた言葉の回復です。通じないはずの弟子たちの言葉が、言語や文化の壁を越えて、集まっていたすべての人に通じ、神のみ業を讃えたのです。それを見た人たちの中には、驚嘆するとともに、「酒に酔っているのだ」と冷笑する人々もいたのです。そこで、ペトロは12弟子を代表して、酒に酔っているのではなく、聖霊によるのだと語り、「若者は幻を見、老人は夢を見る」とのヨエルの預言が成就したと語ったのです。「幻」にしても「夢」にしても、現実を越えた世界ですが、聖霊による夢・幻は、厳しい現実を乗り越える希望となり、力となるのです。クラーク博士は閉塞感に陥っていた日本の若者に「青年よ、大志を抱け」と語り、多くの若者を鼓舞しました。また、マーチン・ルーサー・キング牧師は黒人への厳しい差別と偏見の中で「私は夢見る。私は夢見る」と語り、子どもたちが皮膚の色によってではなく、品性によって評価され、黒人と白人が手をつないで、共に歩む夢を見続けました。キング牧師は39歳で凶弾に倒れましたが、その夢は、黒人の大統領が選ばれるという形で現実のものとなりました。キング牧師の夢は、深い悲しみと失意の中で真剣に主に祈る中で、神から与えられた幻でした。神からの霊による幻こそ、今、私たちが祈り求めるべきものなのです。「幻なき民は滅びる」(箴言)からです。

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