毎週の説教メッセージ

off 神に栄光があるように

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説教:最上 光宏 牧師

ガラテヤの信徒への手紙1:1-5

 「ガラテヤの信徒への手紙」は「ローマの信徒への手紙」と共に、キリストの福音の基本について記した手紙で、宗教改革の大きな武器ともなった書です。ルターは本書を「わたしの妻」と呼んで愛読しました。しかし本書の書き出しは独特で、「人々からでもなく、人を通してでもなく、イエス・キリストと、キリストを死者の中から復活させた父である神とによって使徒とされたパウロ」と自己紹介されています。使徒についてのこのくどい説明の中に、この手紙の動機が秘められています。ガラテヤ地方の諸教会は、3度にわたるパウロの伝道旅行によって、築かれた教会ですが、そこにパウロに敵対するユダヤ主義のキリスト者が入り込んできて、パウロの使徒職に疑問を投げかけ、福音だけではなく、律法や割礼をも守らなければ救われないと説いたのです。そのため、ガラテヤ地方の教会は混乱し、パウロが伝えた福音と「異なる福音」に陥いる人々が出てきたのです。パウロは激しい怒りをもって、自分の使徒職について弁明し、「ほんとうの福音」に立ち返るように訴える必要かありました。「人々からでもなく、人を通してでもなく」という言葉によって、パウロは自分の使徒職と、語った福音は、イエス・キリストと父なる神からの啓示によるものであることを明らかにし、「神に栄光があるように」と祈ったのです。

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