毎週の説教メッセージ

off 福音を恥とせず

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 説教:最上 光宏 牧師

ローマの信徒への手紙1:16-17

  「わたしは福音を恥としない」。自己紹介を兼ねた挨拶とローマ訪問の願いを述べたパウロは、この言葉をもって手紙の本論に入ります。多くの人たちが自分たちに都合のよい「福音」(よい知らせ)を求め期待している中で、パウロは十字架と復活の主イエス・キリストこそが「福音」であると説明し、この福音をローマの人たちにも告げ知らせたいと語ったのです。そのパウロがなぜ「福音を誇りとする」と言わずに「福音を恥としない」と言うのでしょうか。それは多くのキリスト者の中に、福音を恥とする人がいたからです。彼は弟子のテモテに宛てた第二の手紙の中で「主を証しすることも、わたしが主の囚人であることも恥じてはなりません」と諭しています。異教的な社会の中で、若いテモテは神よりも人を恐れたのです。日本のキリスト者も、少数者あることからしばしば福音を恥とすることがあります。パウロ自身もコリントで伝道したとき「恐れに取りつかれ、ひどく不安でした」と告白しています。しかしかれは、夢の中で「恐れるな、語り続けよ、黙っているな。わたしがあなたと共にいる。この町にはわたしの民が大勢いる」との主の言葉に励まされて、大胆に「十字架の言葉」を語るようになったのです。上からの力によって、私たちも十字架の福音こそ神の知恵、神の力であることを確信したいものです。

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