毎週の説教メッセージ

off 少年イエス

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説教:最上 光宏 牧師

ルカによる福音書2:39-52

 聖書は、主イエスの少年期や青年期のことについて、ほとんど触れていません。このルカによる福音書の記事は、12歳の時の主イエスについて記した唯一の箇所です。ガリラヤのナザレの村で成長された少年イエスが、両親と共に過越祭にエルサレムに上った時のことです。祭りの期間が終わって帰路につき、一日路を下った所で、両親は道連れの中にイエスがいないことに気が付いたのです。必死で探しながらエルサレムに戻り3日後に神殿の境内で、律法の学者たちの真ん中に座り、熱心に学び論じ合っているイエスの姿を見つけたのです。母マリアが驚いて、「なぜこんなことをしてくれたのです。どんなに心配して捜したことか…」と小言を言ったのは当然のことです。ところがイエスの答えは意外なものでした。「どうしてわたしを捜したのですか。わたしが自分の父の家にいるのは当たり前だということを、知らなかったのですか」。なんという生意気な口の利き方でしょう。しかしそれは単なる反抗期のせいではありません。神の子としての自覚に目覚め、自分は常に神と共に居るではないか、と諭したのです。子は親の所有物ではありません。自立して親元を離れる時があるのです。神の子イエスを自分たちのもののように思い込み捜し回っていた両親の方が「迷子」になっていたのです。神の子イエスを見失うことなく、主と共に神の家に宿る一年でありたいと願います。

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