説教:最上 光宏 牧師
ルカによる福音書9:21-27
「あなた方はわたしを誰と言うか」との主イエスの問いに、ペトロは「神からのメシア」と答えました。このペトロの答えに、主イエスもまた「人の子は必ず多くの苦しみを受け、…排斥されて殺され、…」と受難の予告をされました。信仰は心で信じることですが、口で告白することによって、その信仰はより深められ、救われるのです(ローマ10:10)。しかし、口で告白することは、単に口先だけのことではなく、生き方を伴うことです。主イエスは皆に言われました。「わたしについて来たい者は、自分を捨て、日々、自分の十字架を背負って、わたしに従いなさい」と。イエスを「メシア・主」と告白することは、自分を主とする生き方を捨てて、あくまでも主なるイエスの意志に従って、日々、十字架を負って「主に従う」生き方なのです。マタイやマルコ福音書によると、ペトロはイエスを「主」と告白しながら、主の受難予告を受け入れられず、主をいさめたため「サタン、引き下がれ」と厳しい叱責を受けました。主の御心に従うより、自分の思いを達成させようとしたからです。「全世界を手に入れても、自分の身を滅ぼしたら、なんになるか!」と、主は言われるのです。この世的繁栄よりも、永遠の命こそ大切なのです。十字架を負って、日々、主に従いましょう。