毎週の説教メッセージ

off 神のものは神に

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説教:最上 光宏 牧師

ルカによる福音書22:39-46

「皇帝に税金を納めるべきかどうか?」。祭司長や律法学者たちは、イエスを陥れるために、回し者たちを遣わして問わせました。これは、どちらに答えても、イエスを窮地に追い込む罠でした。イエスはデナリオン銀貨を取り出させ「だれの肖像か」と問い、「皇帝のものは皇帝に、神のものは神に返せ」と答えたのです。銀貨には皇帝ティベリウスの像が刻まれ、「神なる皇帝ティベリウス」の銘が刻まれていたからです。納税に使われたこの銀貨は、ローマの属国に皇帝礼拝を押し付け、ローマの支配を強化するためのものでした。イエスはこの言葉で、まず皇帝は神ではないことを明らかにし、この世の権威には従うべきことを明らかにすると共に、「神のものは神に返す」べきことを命じられたのです。それは、皇帝をも含めたすべての人が「神のもの」として、神に従い、神に栄光を帰すべきことを示したことばです。かつて日本の国は、天皇を神とし、天皇の権威のもとに日本を「神国」とし、その権勢をアジアと世界にまで広げようとして間違った戦争を引き起こしました。天皇代替わりの諸儀式は、神道儀式により天皇が皇祖の霊を受け継ぎ「神」になる儀式です。これが国の行事として行われ、公費が用いられることは、政教分離の原則に反し、国家神道を復活させることに通じます。神のみを神とすべきです。

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