毎週の説教メッセージ

off 愛がなければ

tokorozawa-mikuni to 未分類  

説教:最上 光宏 牧師

コリントの信徒への手紙(1)13:1-13

この箇所は一般に「愛の賛歌」と呼ばれ、結婚式などで読まれる箇所です。しかし著者のパウロは、これを単なる賛歌として謳いあげているのではありません。「最高の道」として教え、共にこの道を歩もうと勧めているのです。愛がなければ、どんなに素晴らしい言葉もやかましい音でしかなく、どんなに深い知識も信仰も行為も、愛がなければ無に等しいからです。ここには、「愛は忍耐強い、愛は情け深い、ねたまない…」と15の徳目があげられていますが、これはどれも私たちの愛に欠けている事柄です。ここで言う愛は「アガペー」という語で、価値無き者をも愛する「神の愛」を意味する言葉です。イエス・キリストこそ、この愛に生きそして死んだ唯一の方なのです。パウロは、イエス・キリストが自分のために十字架に架かられたことを知って、神の愛を知り、自らもその愛に応えて生きようとしたのです。「幼子のことを捨てた」とは、自分中心の活き方を捨てて、他者のために仕える成熟した愛に生きようと決意したことを意味します。しかし、今はまだ、神の愛は鏡を通して見るように、間接的にぼんやりとしかとらえられていない。けれども、やがて、顔と顔とを合わせて見るように、直接的にはっきりと捉えられる時が来る。パウロは、おそらくそのような信仰と希望とをもって、神の愛を追い求めつつ、「さあ、あなたも」と私たちをその道に招いているのです。

Comments are closed.