毎週の説教メッセージ

off 神による管理人

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説教:最上 光宏 牧師

コリントの信徒への手紙(1)4:1-7

パウロは、自分たち「使徒」の務めについて、「キリストに仕える者、神の秘められた計画を委ねられた管理者と考えるべきです」と述べています。「仕える者」とは、ガレー船の船底で艪(ろ)を漕ぐ最下位の奴隷を意味する言葉です。彼はこの言葉で、「わたしはパウロにつく」、「わたしはアポロに」と使徒を巡って分争するコリントの信徒に、人を絶対化したり、比較して裁いたりすることを戒め、キリストに心を傾けるべきことを諭したのです。それと同時に、使徒の使命は、神の救いの計画の「管理者」として、福音を正しく伝えることであることをを示したのです。「管理者」は、家を守る僕「家令」を意味する言葉です。パウロは、このような言葉で、神さまの前に「使徒」も「信徒」もない。共にキリストに仕え、等しく福音を伝える使命を担っていることを示唆していると思われます。H.クレーマーは、「信徒の神学」の中で、牧師中心主義の弊害を指摘し、初代教会のように全ての信徒が「使徒」としての自覚をもって、この世に遣わされてキリストを証しするのでなければ、教会は死滅すると警鐘を鳴らしています。「管理者に要求されているのは忠実であることです」とパウロが述べているように、神の真実に対して真実をもって応えることが、私たちに求められています。人の目を気にして、評価や批判に一喜一憂するのでなく、神の前に真実に生きたいと願います。

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