毎週の説教メッセージ

off 平和を実現する人 (平和聖日) 

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説教:最上 光宏 牧師

マタイによる福音書5:1-12

日本の国が戦争に敗れて、74年目の八月を迎えました。この70余年間、この国が、戦争によって一人の戦死者を出すことも、一人の他国の人の命を奪うこともなかったのは「平和憲法」のお陰です。けれども今の政府は、憲法9条を変えて、いつでも戦争できる国に変えようとしています。唯一の原爆被爆国にもかかわらず、核兵器の軍縮に署名もせず、いたずらに近隣アジア諸国との緊張を高め、「経済戦争」を煽っている感じです。もはや平和な時代ではありません。そのような中で、「平和を実現する人々は幸いである。その人たちは神の子と呼ばれる」との主イエスの言葉が心に迫ります。「平和」は、単に戦争のない状態ではありません。互いに相手を信頼し,尊重し,赦し愛し合う関係です。また「幸い」とは、単なる幸福(ハッピー)ではなく、神さまからの祝福を意味する言葉(Blessed)です。私たちはハッピーな生活を求めて、富みや力や名声を追及しますが、それが「幸い」をもたらすとは限りません。かつて日本の国は「富国強兵」の名のもとに経済的豊かさのみを求め、軍事力でアジアを支配し、世界に名を覇せようとしました。その結果があの悲惨な大戦です。主イエスは、自ら貧しくなり、私たちに仕え、十字架の死を通して「敵意という隔ての壁を滅ぼし」、神との和解と平和の道を備えられました。私たちは「平和を実現する神の子」として召されているのです。

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