毎週の説教メッセージ

off 光を高くかかげよ

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説教:最上  光宏 牧師

マタイによる福音書5:13-16

主イエスは「山上の説教」において、「幸いである」との祝福の言葉に続いて、「あなたがたは地の塩である」、「あなたがたは世の光である」と言われました。「地の塩」「世の光」は、この地、この世にとって、無くてはならない貴重な存在です。弟子たちは無力な少数者であっても、「世のための存在として」主によって選ばれ、尊い存在意義を与えられているのです。彼ら自身が塩味を持ち、光を放つわけではありませんが、主イエスご自身が弟子たちと共にいて、塩味を与え、光を照らして下さることによって、役割を果たし得るのです。それは一方的な主の恵みに他なりません。戦時下において日本の教会は、天皇を神とする国体に呑み込まれ、戦争に協力する罪を犯しました。主の恵みと力に信頼するよりも、この世の力に圧倒され、この地の流れに身を任せてしまったのです。それ故に日本基督教団は、「世の光・地の塩である教会は、あの戦争に同調すべきではありませんでした。…キリスト者の良心的判断によって、祖国の歩みに対して正しい判断をなすべきでありました」との「戦責告白」をもって、明日に向かっての決意を新たにする必要があったのです。「山の上にある町は隠れることが出来ない」と言われた主イエスの言葉は、「世の光」である主ご自身がこのような無力な群れをも見捨てずに、なお「世の光」として私たちを用いたもうという約束でもあります。

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