毎週の説教メッセージ

off 正しい者はいるか

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 説教:最上 光宏 牧師

ローマの信徒への手紙3:9-21

 人間の本質は善か悪か?これは昔から性善説・性悪説という言葉で論議されてきたことです。しかしこの議論は、何を善とし、何を悪とするかによって大きく変わるのです。創世記には、神が人をお造りになったとき「ご自分にかたどって創造された」とあります。これは、人は神に向けて造られたという意味です。そして神は、全ての被造物を「極めて良い」とされたのです。神がよしとされたものを「悪」とみなすことはできません。しかし人間はアダムとエバが神との約束を破って以来、神に背を向け、神から遠ざかる道を辿るようになったのです。聖書で言う罪は、的を外すという言葉ですが、神に向かって造られた人間が、神に背いて生きるという「的外れ」が罪なのです。パウロが「わたしたちには、優れた点があるのでしょうか」と問い、「全くありません」と答え、「正しい者はいない。一人もいない。悟るものもなく、神を求める者もいない」と語ります。これは神の前に誰一人善(義)なる者のはいないということです。神のみが義なる方なのです。この神が、み子キリストを通して私たちの罪を贖い、これを義として受け入れる道を開いて下さったのです。私たちはただ、そのことを信じる信仰によって、神に義(善)と認められるのです。「平和の道を知らず」破滅の道を辿るこの世にあって、神の義を証しする歩みを貫きたいものです。

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