毎週の説教メッセージ

off 神の真実

tokorozawa-mikuni to 未分類  

説教:最上 光宏 牧師

ローマの信徒への手紙3:1-8

 ローマの信徒への手紙の主題は、「神の義」ということです。神の義の前には、異邦人だけではなく、ユダヤ人もまた裁かれるべき者です。律法を持っているという誇りも、割礼を受けているということも、自らを義とする根拠とはならないのです。パウロのこのような主張に対して、当然予測されるユダヤ人からの反論は、「では、ユダヤ人の優れた点は何か」ということです。この問いに彼は「まず、神の言葉がゆだねられたのです」と述べています。次の反論は「神の言葉に不誠実な者いた場合、神の誠実は無になるのか」という問いです。その答えとしてパウロは「決してそうではない。人はすべて偽り者であるとしても、神は真実な方であるとすべきです」と述べています。この問答はなお続きますが、ユダヤ人の問いは、自分自身を省みずに神の責任だけを問うのです。 3年前の東日本大震災の際、私もそうでしたが、多くの人が「なぜ神様はこんな悲惨なことを…」と問わざるをえませんでした。しかし被災地の大船渡の医師山浦玄嗣氏は、このような問いに怒りを覚えたと言います。「被災者はだれもこの災害を神様のせいだなどと思っていない。神様が味方でなかったら、どうして立ち直れようか」と。義なる神の真実を信頼し切っている人の声だと思いました。私たちは不真実でも、義なる神は、常に真実なのです。

Comments are closed.