毎週の説教メッセージ

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説教:加藤 久幸 牧師

ヨハネへの手紙①2:18-29

今日の聖書は、「子供たちよ、終わりの時が来ています。反キリストが来ると、あなたがたがかねて聞いていたとおり、今や多くの反キリストが現れています」(18節)と始まります。「反キリスト」とはヨハネの教会から離れていった信者であったようです。信者が「イエスがメシアであることを否定する」(22節)ということはにわかに信じがたいのですが、4章1-3節などを参照すると「反キリスト」はイエスが真の人間として来られたことを公言しないようであります。著者ヨハネは、この論敵の議論の「土俵」には乗らないで、愚直にもこう勧めます。「初めから聞いていたことを、心にとどめなさい。初めから聞いていたことが、あなたがたの内にいつもあるならば、あなたがたも御子の内に、また御父のうちにいつもいるでしょう」(24節)。

さらに「あなたがたの内には、御子から注がれた油がありますから」(27節)、あなたがたは(高尚そうに響き惑わす)教えを「だれからも受ける必要がありません」(27節)。教会に連なる私たちは、(神の言の受肉である)イエス・キリストに留まり、彼から聞くのです。このことを、ヨハネの教会(共同体)も、私たちも知っています。

「イエス・キリストは神の器ではあるが、大事なのは中身で器は誰でもいい」という表現を聞くと、私たちはどう応えるでしょう。仮現や仮想の動きを承知しつつ、イエス・キリスト、神の現実(リアリティ)に留まるかは、昔も今も私たちの課題です。

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