毎週の説教メッセージ

off 互いに愛し合いなさい

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説教:加藤 久幸 牧師

ヨハネによる福音書13:31-35

ヨハネ福音書はイエスの時から60年ほど経ってからまとめられた福音書です。イエスの「出来事」を記しながら、その「出来事」に触れる後の教会の人々の状況も、受けとめています。また、過去・現在・未来を貫いてある「天からの」表現に満ち、「現実の世界」と「神の世界」の境界線に立ってヨハネ福音書は表されているように想えます。32節、「神が人の子によって栄光をお受けになったのであれば、神も御自身によって人の子に栄光をお与えになる。しかも、すぐにお与えになる」。「栄光」は別の言い方で言えば、(神の)「光」「命」になるでしょうか。イエスは十字架・復活を通して「栄光」をお受けになることを表現しているのでしょう。33節は、現代の私たちには、イエスの帰天、つまりイエスが天(神)から来られ天(神)に帰っていくことを述べていると、伝わってきます。イエスの洗足に対しユダは裏切り、「新しい掟」(33-34)に対しペトロは見捨てることになります。ぺトロは、イエスの「栄光」を見ておらず、彼が「帰天」するという告知を聞くこともできず、この時点では「天からの」という視点はないのです。イエスの弟子たちが、神とイエスの「栄光」をわかるのは、イエスの十字架・復活を経てからでありました。やがて「子たち」(33)となるメンバーは、自らの「誓い」ではなく、「互いに愛し合う」(34-35)掟に留まり、「栄光」つまり「光」「命」を分かちあったことが、福音書を通して伝わってきます。

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