説教:加藤 久幸 牧師
使徒言行録2:14-36
聖霊降臨の不思議な出来事の後、次の展開が始まります。「ペトロは十一人と共に立って、声を張り上げ、話し始めた」(14)。使徒たち(教会)は人々に向かい合いますが、その中には、理解する人もいたし、そうでない人もいました。使徒たちは、演説・説教を通して、福音を解釈し伝えます。使徒言行録には、28ほどの演説があり、全体の三分の一を占めていると言われます。そして、私たちは、使徒言行録の説教(演説)は、外部の人たちに語られたより、むしろ、教会のキリスト者に向けていると、心に留めておきたいと思います。私は使徒たちが語る時、その内容は自らが一番に聞くべき事柄であったあったのではないかと、想像します。今日の要約でもある36節も、「わたしたちが十字架につけたイエスを神は主とされた」という使徒たちの畏れと信仰を抜きにしては理解しがたいものです。それ故にと言うべきか、[旧約]聖書の引用・解釈に集中することも、当然の帰結かもしれません。
今日は、平和聖日です。今日は、教団の「戦争責任告白」を告白しますが、私たちは、毎週の礼拝で「平和の挨拶」を交わしています。キリストの平和を願うと共に、キリストの業に参与する者たちへのキリストの平和を願っています。神の約束は、イエスが導き成就してくださると信頼していますが、その成就に私たちも参与しているという自覚・信仰を大事にしたいものだと願います。