説教:加藤 輝勢子
使徒言行録4:1-31
ペトロとヨハネが神殿でイエス・キリストの復活を大胆な証言しているのを見て、祭司長たち、神殿守衛長、サドカイ派の人々は苛立ち、逮捕して牢に入れました。最高法院で二人が聖霊に満たされて大胆に証言しているのを聞いて、議員たちは、二人がもともとガリラヤの貧しい漁師で、無学な普通の人であることを知って驚きました。イエスが十字架にかけられた時はすぐに逃げ出した弟子たち、生前のイエスが語る福音を十分に理解していたわけではない弟子たちですが、今や大胆に証言しているのです。しかしイエスはこの事態を明確に予告していました。「人々はあなたがたに手を下して迫害し、会堂や牢に引き渡し、わたしの名のために王や総督の前に引っ張っていく。それはあなたがたにとって証しをする機会となる。だから、前もって弁明の準備をするまいと、心に決めなさい。どんな反対者でも、対抗も反論もできないような言葉と知恵を、わたしがあなたがたに授けるからである」(ルカ21:12-15)。議員たちは二人に、「イエスの名によって話したり、教えたりしないように命令」するが、二人は「神に従わないで人間に従うことが、神の前に正しいかどうか、考えてください。わたしたちは見たことや聞いたことを話さないではいられないのです」(19-20)と答え、散々脅されて釈放されました。初代教会の人々は聖霊の働き、聖霊の導きに一切を委ねて、大胆にイエス・キリストの福音を宣べ伝えていきました。これが教会の基本的な信仰の姿勢です。